納期・・・。自動車の事故による鈑金塗装修理の「納期」って意外と難しいもので、修理途中で部品の供給などで思わぬほど納期がずれ込むことがある。停車中に今回後方より追突されたハイエース・・・。運転者の方も少し体の不調を訴えている。

かなりの勢いで突っ込まれたようで、バックドアが開けられない・・・。レンタカーも用意したが、仕事の道具がこれでは出せない・・・。緊急オペ！

バックドアの「キャッチ」部分を切開しフックを解除ドアを開ける。

ギッシリ積まれた荷物を降ろすと床板まで割れている、当然この下のボディーフロアーまで変形している「大手術になりそうや」。お客様には何とか年内には納車出来るように頑張ると伝えたものの、大破の修理が３台入っておりフレーム修正機が順番待ちの状態。出来るところまで作業を進める、執刀医は「迫田工場長」。

　　　

ばらしてみると、フレームの歪みがさほど大きくないと判断し「床下修正機」で進める。

　　　

　　　

年末までの納車を頭に入れながらじっくり焦らずに作業を進める。

　　　

内側の骨格部分の組上がりが出来た。後はボディーの歪みはどうか？？。

　　　

　　　

　　　

対角線状にボディー計測機でポイント、ポイントをメーカー寸法表通りに計測。これはミリ単位で計測するので妥協は絶対に許されない。新車の時から狂ってる車もという、だから今回完璧に合わしているのである意味新車？ということになる。

さ！後はパネル関係を取り付けていく。

　　　

ここからは塗装チームの仕事。執刀する塗装担当は「津村（一級塗装士）」水性塗料で仕上げて行くと意気込みを見せる。

　　　

「OK！ばっちりや！やっぱ俺上手いな～」と自画自賛・・・。でも確かに上手い・・・。

　　　

ここからは鈑金チームに戻されて組付けていく。その前に下回りの最終チェック！ここでは徹底的に数人の目で確認する。

　　　

迫田工場長のチェック、乾整備士（三級）が細かくチェック。最終は整備主任者である「染川（自動車検査員）」の打検。

津村一級塗装士による塗装面の最終チェック！「お！ちょっとホコリが・・・」

　　　

お～！素晴らしい！完璧な仕上がり！27日の時点でお客様に連絡するも28日（土）最終日に間に合うか！難しいところであるが連絡をする。お客様は気を使って頂き「来年でもいいよ・・・」とのお言葉。しかし、お客様も職種は違えど「職人さん」。絶対に間に合わす！

出来た！最終チェックと「洗車」。ここは「ロジスティクスチーム」の仕事になる。

　　　

間に合ったな～！と松岡BP統括部長・・・。お客様16時～17時に取りに来はるど！よっしゃ、電気回りのチェックしよう。「了解！」

床板もピッタリ収まった。よし！O

K！その後時間通りにお客様がお越しになり無事に納車が出来た、今年最後の納車となった。

お客様も、「お～、久しぶりに自分の車見るわ～！、わ～！綺麗に治ったな～！」。「あの～、お客様・・・直ったんではありません、治したんです(笑)」と自慢げにビーテック職人は言う・・・。「正月休みの間に、また道具や工具を入れる棚を作れるわ！ありがとう！」、「また頂きました『ありがとう！』これもらう為にまた頑張れます！こちらこそありがとう御座いました。」

＜編集後記＞：お客様は、まだ体の違和感はとれないとか・・・、あまり無理をしないでくださいね！と言いますと「リハビリ程度に体動かせとかな不安やから少しずつやっとくわ！」今も本職のほうも本調子ではないとのことです、車の修理の納期を決めるのも本当に難しいですが、人間の体はもっと難しい・・・。今回はなんとか本当にギリの納車になりました。お客様には年内無理かも知れません・・・、と言うのは簡単なこと。しかし、全てに共通して言えるのは「目標」を持つこと！そしてその目標を「達成」させること。ビーテックチーム一丸になって。今回の修理のメインになった、迫田工場長（鈑金）・津村（一級塗装士）。

「な！やりゃ出来るんや！」と作業中の津村氏にちょっかいをかける「迫田工場長」。

　　　

 

　　　

治ったんじゃありません、治しました！（はい、はい、わかった！）

（取材・撮影・編集・文責：辰巳寛一）