ビーテックニュース
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「禍福は糾える縄の如し」
2020/04/16
トラック情報誌「物流新時代」(業界新聞)で、素晴らしいコラムに出逢った。冒頭はこの難しい諺(ことわざ)「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄(なわ)の如(ごと)し」とある。
長い人生で、不幸なことばかり起きてしまい嘆いていると、いつかは「幸福」がやってくる。こう綴るのは同新聞社の「延寿寺 先生」・・・。長年トラックドライバーの苦境や不条理を訴え続けている。
不幸な時期であっても、いつの間にか幸福の時期がくる、そしてまた不幸になるが、気が付けはまた幸福になる、つまりは「より合わせた縄」のようなものであるという意味。
簡単にいうとこんな感じ・・・(イラストは©Copyright TRANS.,Inc..All Rights Reserved.より引用)。ここのコラムでは「トラック運送業」のことを論じている。私も15間ほど、トラックドライバー経験があり興味深く読んでしまった。そのころ(昭和50年代)はまだ業界も守られていたが、今からおよそ30年ほど前、世の中は「小泉政権」で、「自民党をぶっ潰す!」の演説で国内産業で既得権益を持つ業界を一掃する!と規制緩和を打ち出したのも記憶に新しいのではないか?トラック業界では、運送免許制を「許可制」にし、運送業界に簡単に参入出来るようにしたり、トラックを持たなくても、その荷物を取扱いだけをしても良いような法律「物流二法(平成2年施行)」が成立。
そうなると、自然と起こるのが新規参入が激増!強烈な価格競争が始まり、輪をかけてトラックを持たない「取扱い業者」が入ると運賃が半額近くまで下がる。今回30年目にしてやっと、実際にトラックを走らせる運賃を国で決めることが決定された矢先にこの「コロナショック」。業界は違えど、我々自動車整備業界も同じ。整備士が作業する1時間単価は下がり続けた30年間。国家資格まで有している技術者が人並みの生活が出来ない、そのうち整備工場が廃業・仕事を失うことにもなる。
自動車は日々進化していき、整備も複雑化しているなか「特定整備」制度も出来近い将来かなりの淘汰が予想される。しかし企業も個人も努力していくと近い将来は明るい。世の中の経済論者は、実際に手を汚している方に支えられていることを知るべき!
また、コロナショックのあおりをまともに受けている、観光業界・飲食業界も何れ必ず終息するこの「見えない敵」に打ち勝ったときにまた必ず明るい将来が来る。「禍福は糾える縄の如し」まさにその通り!それぞれの業界団体が加入団体の為に活動して頂きたいその声は必ず届き、世に認められることになる。業界新聞や情報誌と一緒になって世に訴え続けることで実現する。
(文責:辰巳寛一)
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