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ビーテックニュース

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「エーミング?」なにそれ?

2020/08/21

2020年4月から車両法改正施行されている。2019年には閣議決定され施行された内容は「特定整備」の認証制度である。一般の方は聞きなれないが、今乗っている車を少し見て頂きたい。「衝突軽減自動ブレーキ」などの先進安全装置が付いている車か?ということ。

代表車種でいうところの「スバルのアイサイト」、「トヨタのサポカー」、「やっちゃえ日産(プロパイロット)」、「ホンダセンシング」各メーカーがこぞって新車に標準装備されている、電子機器やカメラなどで前方の障害物を探知し、自動ブレーキや警告アラームなどで事故を回避する車を、「サポートカー」という。

このサポートカーを、65才以上の方が購入する時は、国からの「サポカー補助金」の対象になる。これは「国」を挙げての取り組みであり、昨今の高齢者ドライバーの誤作動事故を未然に防ぐ、悲惨な事故を防ぐ施策。

IMG_3985新型タントにもしっかりとフロントガラス上部とグリルやバンパーにカメラやセンサーが取り付けられている。そうしていると、前モデルのフロントガラスが割れたとしてビーテックに入庫してきた。

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いままでだと、フロントガラスを交換し、接着剤硬化するまで一晩お預かりする。それで終わり。

IMG_3974フロントガラスもしっかり新品と交換されました。しかし良く見て下さい。フロントガラスセンター上部にはしっかりと、ステレオカメラが装着されている。フロントガラスを交換した時は必ずそのカメラが正常に作動しているかを計測しなければならない、「それを『エーミング計測』という」。

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このステレオカメラが、前方の障害物(ターゲット)に反応しているかを、特殊な電子機器で測定をする。

IMG_3973メーカー指定の距離に、これまたメーカー指定のターゲット(障害物)を立てる。このターゲットも、メーカー毎に「ばらばら」。エンジンをスタートさせ、専用のテスターを使う。

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IMG_3979運転席から見ると、こんな感じ・・・。センターの車検標章(黄色のステッカー)の上部のボックスがカメラ。

IMG_3982「ハイ!ばっちり前方の障害物(ターゲット)を感知しております、これでフロントガラス交換が完了です!」(エーミング専任者:市野三級自動車整備士)

IMG_3970ビーテックでは、3月よりこの「エーミング計測」を始めており、4月からの法改正で施行されいる、「特定整備」認証を取得するまでは経過処置として継続して作業が出来る。

東大阪工場に併設された「ビーテック・エーミングセンター」もいよいよ始動した。IMG_3851   IMG_3927

編集後記>:一番問題なのは、この「エーミング計測」や、電子機器が取り付けられている車両が、今年4月からは「特定整備」の認証工場でないと分解整備ができない!ということを、一般の方々がどのくらい認知されているかです。殆どの方が知らないということが非常に怖いことです。今年3月までに行っていた認証工場は、経過処置として「特定整備」の認証を取得するまでは継続して作業が出来るが、それ以外の工場では分解してはいけない。これ、業界人も知らないことがあるのです!(なにそれ?って)

この国は、どうも大ごとになってから動き出す傾向にある・・・。それは先走っての失敗を恐れているのか??自動ブレーキが装着されている車はずっと前から販売している・・・、なのに今頃??と首をかしげてしまうのは私だけでしょうか?

ビーテックが、いち早く「エーミングセンター」を開設した理由は、安全な車が、修理工場で知らないまま修理が完成し、お客様も知らないまま「安全な車だと信じて・・・」運転する。そんなことがあってはならん!電子機器も正常に作動しているかを計測する専門分野を開設し、「エーミング難民車を世に出さない」、安全な車で安心して運転して頂きたいものです。(文責:辰巳寛一)