ビーテックニュース
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「衣食足りて礼節を知る」
2020/09/25
数日前の全国紙の夕刊のトップ記事、「皿洗い30分で無料」餃子の王将出町店「閉店へ」の記事に目が止まる・・・。京都市の出町町にあるカウンター席だけのお店だ。
店主の井上さんは、70才になる。後継者も無いため惜しまれつつも「閉店を余儀なくされた。」ここまでの話ならよくある話ではあるが、特筆すべきはこの井上店長は40年近く前から、店舗近くの有名な大学生に対して「めし代のない人でもタダでお腹いっぱい食べさせてあげます、その代わり30分間、皿洗いをして下さい」と書かれている。
今は、衛生面を考えて厨房には入らないようにしているが、その理由を親からの仕送りが遅れているか、昨日からご飯を食べていない人に限ります、また学生さんに限ります。(食べる前に言ってね)。と大きく張り紙がしてある。これは「漫画:取締役『島耕作』(弘兼憲史/講談社」でも取り上げられたほどである。
この店主である「井上さん」も若いころ、食費を切り詰めて生活を強いられていたこと知人に「すき焼き」をお腹いっぱい食べさせてもらった時の「感謝の気持ち」が忘れられなかったことからこの出町店を任された時からこのシステムを始めた、驚くことにそのご馳走した学生は「3万人!」という。
店内に置かれたノートには「感謝のコメント」がびっしりと書かれている。有名大学・有名国立大学も名を連ねている・・・。店主は今まで食べに来てくれた子らには「ありがとうねえ」と言いたい。もう会えなくなるのは寂しいなあ」と語ったようだ。お世話になった方々は10月末までは営業されるので、一度寄って「いままで、ありがとうございました!本当にお疲れさまでした」とお礼を申し上げて頂きたい。
<編集後記>:「お腹が減ってどうしようもないとき、お腹いっぱい食べれたとき『明日のことを考える力が沸く』この一食が大切なんや」と井上店長さん。この言葉は胸に残りました。私も一人暮らしをしていたころ、給料日前にはお金がが底をつく日が何回かあったことを思いだしました。凄い「不安感」に襲われ・・・、思考能力もなくなり。善悪の区別もつかなくなります。疎遠状態であった実家に「米」を盗み(笑)に行ったとき、親の有難さに「涙」。スーパーで60円の「しらす」だけを購入し炊飯器で炊きあがったご飯を「お腹いっぱい食べた」。私もこの一食で人生が変わったと思います。わき目もふらず必死に仕事をしました。衣食それと住がどれほど大切なことかを思い知らされます。
3万人もの学生達にそのことを教えられた、「餃子の王将:出町店 井上店長様」に大きな拍手を送ります!(文責:辰巳寛一)
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