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ビーテックニュース

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意外と多い「時価額の賠償です・・・?」(いやいや・・・修理してよ!)

2020/10/22

自動車鈑金塗装工場では様々なお客様のお車を修理します。主に交通事故などでの「被害者様や加害者様」・・。加害者様の場合は自分の加入する「車両保険等」を使用し修理され、それなりに納得されておられます。

一方「被害者様」となると、当然ですがその相手側の保険会社などが対応され、その修理にかかった費用を保険金として全額支払われます。しかし、その修理金額がその車の「現在の価値(時価額)」を上回った時は時価額が優先されます。「ん?どういうこと・・・?」

今月の初旬に、ビーテックに入庫された大阪府内在住「S様」、「停車中に後ろからトラックに接触された!」

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IMG_0020左後方のテールレンズが割れ、そのボディーも「ベコ!」っと。またその下のバンパーとエアロパーツまでキズが付いている。ボディーがここまで変形していたらパネル交換・・・。ザクっと見積をしても「25万円」前後。そのことを相手側の保険会社に報告をして写真を送り見積を提示。

翌日、相手側保険会社から驚きの回答が・・・「え~っと、お調べしましたら、このお車は平成11年式のライフですね!現在の価値(時価額)は10万円ほどなのでそれ以上の修理費用はお支払いできません・・・」と。

「え?いやいや・・・、修理額は25万円やけど??」そのことをS様に電話すると、既にその相手側保険会社からS様にもその説明がされていた!

S様は「相手側保険会社から、10万円の時価額と聞かされてどうしようと悩んでいたところです、20年以上も乗ってると愛着もあり毎日私と一緒に行動してる相棒のようなものなんです」と。

IMG_0028通算走行距離も「215.968km」、これはなんとかならないかと技術者とも打合せ、時間をかけずに部品も使わない方法「ボディーを鈑金するしか方法はない!」テールレンズは「リサイクル」鈑金に要する時間は「3時間」が限界。早速着手した。当然相手保険会社も歩み寄って頂く。

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お~!もうペイントに入っていたのか・・・。「早くしろ!って言うたん誰ですか?(ほんま人使い荒いんやから・・・)」ん?誰?なんか言うた?「いえいえ!(やば・・・)」。

IMG_4199出来上がり!「おう!ばっちりやん!」ボディー色が黒なので鈑金した後が分かりやすい・・・、しかしその痕跡はまったくなし!「合格!」バンパーもピッカピカ。スタッフが一丸となって「なんとかしよう!」という気持ちがあった・・・。

IMG_4201ヘッドライトも白く濁っていたのでついでにヘッドライトクリーニング。ナンバープレートの「〇〇50ゆ〇〇-〇〇」と2ケタの区分番号も年代を感じさせられる。

早速、S様に完成のご連絡。仕事終わりにビーテック東大阪工場までご来店頂くことになった。S様は完全復元された相棒(ライフ)を感慨深く眺め「ありがとう!綺麗になってる!」と大変喜ばれ、「ビーテックニュース」への投稿も快諾頂いた。30年、30万km目指して安全運転を!

<編集後記>:このような、時価額賠償というのがあることも知って頂きたいことからS様にも投稿の承諾を頂きました。自動車の歴史としては約100年と言われております。しかし日本国内の自家用自動車の平均寿命は10年10万kmとも言われております。車は元気でもその車の時価額がその時点で限りなく「0」に近づくのです。

裁判判例では新車購入時価格の「10%」だとか・・・、そこには法的根拠などはない!「納得するか・しないか」の問題であり到底納得できるものではない!、今回のS様にとっても長年生活を伴にしてきた相棒(愛車)を失いたくない!!!!!

法律的な観点ではなく、人道的な問題、つまりは「道徳感」ではないでしょうか?対物保険には「対物修理差額特約」もあり、その特約に加入していると時価額を超える修理代をカバーする特約が当たり前のように付保されている時代・・・、また加入時には必ず案内されます。意図的にその特約に加入していないのならその加入者は自費でその差額を補填する覚悟を持ってほしい!他人の物を傷つけて、その物の価値を一方的に決められるのはどうも納得が出来ません!今一度ご自身の加入する自動車保険に「対物修理差額特約」が付保されているかをご確認頂きたいと思います。(取材・文責:辰巳寛一)