• 東大阪工場オープン
  • 水性塗料導入

ビーテックニュース

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「職場の環境は会社が創るもの!」

2021/09/24

自民党総裁選真っ只中、候補者は口々に「国は、その国民の生命と財産を守るのが仕事です!」と発しております。それを会社に置き換えると「会社は社員の健康と安定した雇用を守ります!」ではないだろうか・・・。

我々自動車「鈑金・塗装」工場では、平成24年(今から9年前)に法律が改定され、シンナー系(有機溶剤)や特定化学物質などが人体に悪影響を及ぼすとし、翌年(平成25年)より事業者は、年に2回「環境測定実施」が義務付けられた。今回はその様子を今回紹介します。

IMG_6014自動車の塗装をする時は、このような「塗装ブース」に車や部品などを入れて行う。このブース内の環境が整っているかの測定に、年二回の測定を専門業者に個々の事業者が依頼をする。

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自動車鈑金塗装工場(所謂:BP工場)も例外なく塗料などにその物質が多く含まれることから対象とされている。ブース内に「6基」もの測定が置かれ、通常塗装作業を行い換気が十分されているかを測定する。

また、塗装に従事しているスタッフは、年一回の一般健康診断に加え、有機則・特化則の健康診断年2回義務付けられているが、同時に今回のように職場環境も測定し、「入口と出口」を徹底する法律改正である。(この業界は、それほど人体に悪影響を及ぼしているのか・・・)

この法律改正が行われたのは僅か9年前・・・、それ以前は???自動車産業が盛んになった1960年代・所謂「モータリゼーション」最中から60年以上経過しているが、ずっとシンナー系塗料を使用し、現在のような完全密閉型の「塗装ブース」なども無かった時代が圧倒的に長い・・。

塗装歴40年以上の方は自慢げに言う「ワシらの頃は~、赤の色塗ったあと『ツバ吐いたら』赤いツバが出て来たで~(笑)」・・・しかし!これは消して笑いごとではない。

それにより、重い疾患に辛い思いをした方も多かったことが、今回医学的に立証され漸く今から9年前に法律改定され、8年前より工場内の環境測定の実施義務が課せられた。

ビーテックでも、年二回の塗装ブースと調色室の環境測定を春と秋の年二回続けている。今回も測定業者に来て頂き、3基の塗装ブースと2つの調色室(門真工場及び東大阪工場)の計測をして頂いた。(毎回クリアーしている)また、ビーテックでは「水性塗料」を3年前から導入しているこれも良い環境創りの為・・。

その様子を「全国の業界専門誌:㈱プロトリオス」の記者も取材にこられた。法律改正され8年が経過しているが、まだ業界誌が取材にくるのは、業界でまだこの環境測定を行っていない、またそのことを知らない事業者があるということか??と少し不安になった・・・。

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IMG_6012法律がどうのこうのではなく、そこで働く従業員は家族同然ではないのか?その家族の健康被害の上に事業が成り立っていることに会社としての責任感・・いや「違和感」はないのか?と思ってしまう。

ある同業者の方が数年前に放った言葉を思いだす、「年二回も測定に来るから、塗装ブースのフィルターを測定前に交換するから毎回OKでるから意味ないやん」と。

私はその時失礼ながら言い返してしまった「それで、いいんではないですか?測定にNGが出ないようにフィルターを交換することで環境が良くなっているということですよね」と。

少し空気が悪くなってしまいましたが、それで働く方々の「職場の空気」が綺麗になれば・・。

国は、国民の生命と財産を守る!・・・、「会社は社員の健康と安定した雇用を守る!」この基本は今も昔も変わってない、またこれからも同じでなければならない!。(取材・撮影・文責:辰巳寛一)