ビーテックニュース
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ハンマー、一筋「40年!」俺が長川だ!
2017/07/08
自動車整備士は、エンジニアと呼ばれることが多い。しかし車体整備工場、所謂「鈑金・塗装工場」で働く技術者は何故か「職人」と呼ばれることが多い、鈑金職人・塗装職人。
自動車整備工場の収益は定期的に訪れる「車検」、人間でいうところの「健康診断」。「走る・曲がる・止まる」が正常値にあるか検査をする。なので「検査員・整備士・エンジニア」などと呼ばれ内科ドクター的存在になる。ビーテクでいうと「八尾工場」がそれにあたる。
それに次いで、ビーテックでいうところの「東大阪工場と門真工場」は、鈑金・塗装に特化した工場である。車体整備士や、塗装技能士(1級・2級)はあるものの、いまだに「職人」と呼ばれている・・・。
鈑金職人が、凹んでいるボディーをハンマーで叩き、復元する。また、塗装士に至っては色を調整する技術や塗装ガン捌きで塗装の肌艶まで調整する。これは1年や2年で身に付けられるものではない。5年~8年は必要だ。それにまして「器用」であることが条件ともいう。
鈑金職人として40年以上の経験のある「長川氏」にスポットを当ててみた。「今の乗用車のボディーはペラン、ペランや!【高張力鋼板】かなんかしらんが、一回伸びてしまうと復元させることが出来ない。結果ドアを交換したり、パネル交換になる。昔のようにハンマー一本で勝負出来んようになっている。しかし!諦めたらアカン!熱を加えたり色々工夫をして鈑金職人と言われ続けてもらうには『ハンマリング』の技術や!鈑金職人なら必ず持っているのがハンマー!『板前職人で言う包丁』のようなもの、包丁も毎日仕事終わりに研ぐので段々減ってくるらしいがハンマーも徐々に減ってはくるが味が出てくる。
このハンマーはワシがまだ見習いのころから使っている今一番の相棒や!40年以上使ってる・・・、「益光」(ますみつ)のハンマー。鈑金職人ならみ~んな知っとる。」
と熱く語る長川氏。「最新兵器見せたるわ!」と取り出したハンマーがこちら!
2年ほど前に購入したハンマーの「柄の部分」がどうもしっくりこない。そこでオリジナルでグミの木を自分の手に合わせて研いでいった長川氏、結果凄くしっくりきたらしい。バランスもバッチリ!掌にもぴったりと密着して良い感じだとか。頭の部分もしっかり研ぎ直して綺麗に仕上げた。(新品みたい)
同じ、鈑金職人の「辰巳氏」も寄って来て、「ぼくも益光のハンマーやで!」と自慢顔。しかし、この「益光」のハンマーはもう販売していないようです。
職人は自分の道具を自分にあったように作れなかったら職人とは言えない!、それにどれだけ自分の時間を割けるかだと思う。と熱く語り続ける長川氏。わしらは何処までいっても「職人」と呼ばれたい。「部品交換士」ではない!職人は時間にも拘る、如何に早く仕上げるのも職人である。
また新たな職人魂を見せてもらった。
(撮影・取材・文責:辰巳)
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