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ビーテックニュース

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ボディーの「デントリペアー」って何?

2015/02/14

クラウンが車検でビーテックに入庫してきた。八尾工場(民間車検)で整備を終えた後、ビーテック東大阪に帰ってきた。右フロントの上部にゴルフボールで3mm程度押し込んだ凹みがあった。ボディー表面には傷が全くない為、お客様に車検と同時にデントリペアーで修理しますと1万円で修理させて頂きます、提案した。「デントリペアー」とは、特殊工具をボディーの内側から挿入し凹み部分を直接裏側から押し出す方法である。

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写真では非常に分かり難いが、プレスラインにかかっているのでこれを出すのは高度な技術がいる。しかし従来の鈑金塗装の方法だと仕上がりに2日かかり、金額も45.000円程かかる。こんな金額で車輌保険を使うわけにはいかない。ビーテックでは1級塗装士でありながら、このデントリペアーの技術を持つ「児島(塗装士)」がいる。

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足元にある特殊工具「長い棒(赤の持ち手)」をヘッドライトの隙間からすーっと差し込み、L型になっている先の部分を凹みに当てていく。これがなかなか難しい、エクボ位の大きさの凹みなら一瞬で戻るが今回は少し大きいので時間がかかる。

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専用の照明を当てて、光の屈折をみながら徐々に凹み部分を押し出している。開始から10分かなり戻ってきたがあと一押しが難しいと児島氏は語る。

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プレスラインのところはかなり戻ったがその上の部分がどうも戻らない、タイヤハウスのしたから、少し短い工具を差し込み凹み部分の裏側を「クイ、クイ」。見てる方は「おーそこそこ!」かゆい所に手が届いたなんとも言えない瞬間だ。

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もうそろそろ、眼で見ても分からない状態まできたが、専用照明での屈折はまだ消えない、40分が経過。

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出来た!専用照明を外すと殆ど見えない。作業時間は約50分弱。パテもつけない、塗装もしない。時間もはやい、この修理方法は最大のエコに繋がるのではないだろうか?

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出来た!と少し安心した笑顔を見せる「児島(1級塗装士)」。塗装士でありながら塗装をしないでボディーの修理をする技術を習得している。納車した時にお客様の喜ぶ顔が見たいです!(児島氏)

<編集後記>今回、僅か1時間足らずの間に手際よく、凹みを修正する作業についたが、なんの材料をも使うことなく、特殊工具と技術のみで修理をした。車検と同時に綺麗になった車をみてお客様は「有難う!綺麗にしてくれて!ずっとこの凹みは気になっていたんや、これでまたリフレッシュして2年間乗れるわ」と御礼を言われた。私達は車検に入庫したお車に対して1万円の追加料金を頂く、お客様は私達の技術に御礼を言いながら車検費用をお支払頂く。サービスとは形のない物に料金が発生することを言う、私達もその技術料をサービス料金と言うが決して「無料(ただ)」ではない。この若い児島塗装士も今後益々精進していき、もっともっと技術を向上させて行きたい、職人は生涯勉強!と語っていた。(撮影・編集・文責:辰巳)